ヤクルト移籍秒読みも…楽天嶋に「捕手は厳しい」とOB指摘
「真面目でリーダーシップがあり、人間的には申し分のない選手だとは思う。ただ、正直、捕手としてはもう厳しいよ」
ヤクルトOBは厳しい見方をしている。楽天から事実上の戦力外通告を受け、ヤクルト入りが秒読み段階に入っている嶋基宏(34)について、
「戦力として計算するのは難しい。ヤクルトは正捕手の中村悠平(29)が10月に右ヒジのクリーニング手術を受けた。来季には影響ないものの、首脳陣は特にリード面に物足りなさを感じている。今季の12球団ワーストのチーム防御率4・78は、捕手の責任も大きいという認識だ。そこで経験豊富な嶋を獲得し、バッテリー強化を図ろうという算段なのだが、今の嶋には荷が重いだろうね」
と言うのである。
実際、13年目の今季は一軍出場57試合で打率・209、3本塁打、15打点。特に肩の衰えが著しく、開幕から26回連続で盗塁を許すなど、盗塁阻止率は・070とフリーパス状態だった。腰痛の影響もあったとはいえ、二軍でも走られ放題とあっては、楽天の石井GMも減額制限を大幅に超えるダウン提示をし、肩を叩くしかなかったろう。
2013年に正捕手として楽天を球団初の日本一に導き、選手会会長まで務めた功労者はそれでも、出場機会を求めたい、と移籍を選んだ。そのチャンスが新天地のヤクルトにあるかどうか。厳しいことに変わりはない。