アマ河本力の大偉業達成をぶっ潰した JGAのルール認識不足
最終日のスタート前にJGAチーフルールディレクターとビデオで再検証。河本本人が事実を認め、「誤所からのプレー」になり2罰打が科された。スコアカードを提出した後だったが違反の認識がなかった理由から、「規則3・3bの例外」が適用され、河本の失格は免れたのだ。
JGAの裁定にゴルフルール研究家のマイク青木氏がこう指摘する。
「R&AとUSGAによる2019年の規則大改定で、プレーヤーには、出来るだけ罰打を科さないことを鮮明にし、すでに世界のトーナメントで、それに基づいたさまざまな裁定が行われています。私が今回JGAのフェイスブックやユーチューブにアップされた問題のリプレース動画を注意深く、何回も見た限り、河本選手が明らかに誤所からプレーしたようには見えない。仮に彼が意識しないで、少し位置がズレたところにリプレースしてプレーしたとしても、それは新ルールの流れからすれば許容範囲ではないのでしょうか。それを『誤所』からのプレーと厳しく断罪するのは、新ルールの精神から見てもいかがなものでしょうか」
青木氏の指摘通りJGAが世界ゴルフ界のルール解釈と違う独断裁定なら、認識不足や不勉強のそしりは免れず、さらに93年ぶりのアマチュア優勝という大偉業の可能性をJGAがぶっ潰したことになる。その疑念を解くためにも、きちんとした説明が必要だったのだ。