桃田 自覚欠如の代償…コロナ陽性で日本バド勢“連帯責任”
東京五輪のメダル獲りには大きな悪影響
感染経路などは明らかになっていないものの、桃田が番組収録に臨んだとみられる12月上旬は感染者が急増していた頃だ。
長引くコロナ禍で医療体制は全国的に逼迫している。多くの医療従事者は年末年始も関係なく、それこそ不眠不休で患者の診察、治療に尽力している状況だ。
もちろん、万全な対策を講じても感染が防げるわけではない。それがコロナの恐ろしいところとはいえ、国民の多くが少しでも感染リスクを減らすため、慎重に行動している昨今。ましてや桃田は東京五輪を控える身だ。複数の出演者、スタッフと接触する番組出演は、トップアスリートとしての自覚が欠如していると取られても仕方がない。
「桃田選手は良く言えば自由奔放ですが、世間知らずなのでしょう」と作家の麻生千晶氏がこう続ける。
「バドミントンの道を極め、世界ランキング1位にまで上り詰めた。東京五輪では金メダル候補と注目されていますが、その分、社会的責任も生じるはずです。日本国民の期待を背負い、憧れの的でもあるので、東京五輪を控えた今は精進する時期で、遊んでいる場合ではないと思います。桃田選手が出演した番組を拝見しておりませんが、バラエティー番組は視聴率を稼ぐため有名人を利用しているに過ぎず、アスリートが出演してプラスになることはありません。過去には違法賭博に手を出して資格停止処分を科されるなど、あの方の行状を見る限り、トップアスリートとしての自覚が足りず、大人になりきれていないという印象を受けます。バラエティー番組ではしゃぎすぎて本業に差し支えなければいいのですが」
桃田本人だけならともかく、今回の遠征には女子シングルスの奥原希望(25)、女子ダブルスの福島由紀(27)、広田彩花(26)ら男女の各種目で世界トップレベルの選手も“連帯責任”を取らされ、貴重な国際大会への出場機会を奪われた。バドミントンは全種目での表彰台を狙っており、他の選手に及ぼす影響は計り知れない。
「一般的に26歳にもなれば、社会人としての常識は身に付けているはずです。今回、桃田選手がバラエティー番組に出演した経緯は分かりませんが、世の中の状況、周囲への影響を考慮して『ちょっと待てよ』と、踏みとどまるべきではなかったでしょうか。不倫で世間の耳目を集めた競泳の瀬戸大也さんのように、今やトップアスリートの社会に及ぼす影響は少なくありません。一流のアスリートだからこそ、善悪はご自分で判断しないと、長い目で見ると損することになりますよと、お伝えしたいですね」(前出の麻生氏)
視聴率のためにアスリートを担ぎ出す方も担ぎ出す方なら、のこのこと出る方も出る方だ。
桃田を筆頭に女子シングルス、男女や混合のダブルスと、東京五輪で複数のメダル獲得が有力視される。無事に五輪が開催されても、バドミントンの日本勢が期待外れに終われば、戦犯は世界ランク1位の桃田ということにもなりかねないのだ。