肥後かおりプロ<2>「成績が低迷したのはイップスが原因」
当時のトレーニング方法を尋ねると、
「ゴルフ雑誌を見てジャンボさん(軍団)がやっていた『羽子ミントン』なども取り入れていました」
06年11月には日米両女子ツアー共催のミズノクラシックで、優勝したカリー・ウェブと3位アニカ・ソレンスタムらの間に入る単独2位と、日本女子プロの面目を保った。
しかし、翌年以降は別人のように成績が急降下した。予選落ちや途中棄権が目立つようになり、09年には17年連続でキープしたシード権も喪失。11年シーズンの1試合を最後にレギュラーツアー出場がなくなった。
今、その原因を明かす。
「当時は隠したかったことですが、成績が振るわなくなったのはイップスになったことが一番の理由なんです。パターの手が動かなくなるとかというより、グリーンに上がると体全体が意のままにならず、頭の中も真っ白になる。それに加え膝の痛み(変形性膝関節症)で歩くこともつらくなり、ゴルフをしたくなくなったんです」
一言でレギュラーツアー実働20年の“勤続疲労”とは片付けられないほどの重症だった。