アーセナルDF富安がマルチロールぶり発揮 ダービー完敗でも森保監督ニンマリの深層
日本代表DF冨安健洋(23)が所属する英プレミアリーグの名門アーセナルが、欧州CL出場確定のチャンスを逃した。
日本時間13日早朝開始のトッテナム戦。本拠地の近い「北ロンドン・ダービー」である。リーグ4位のアーセナルは同5位のトッテナムに勝てば「今季4位以内」が決まり、6季ぶりの欧州CL出場の悲願を達成する。
しかし、前半33分の右CBホールディングの退場処分も響いて0-3の完敗劇となった。
右SBを主戦場とする冨安は、アーセナル入りして2度目となる左SBで出場。味方CBの退場後は、アーセナルでは初のCBとしてプレー。さらに後半31分に左CBガブリエウが負傷退場すると「3DF」の一角としてプレー。完全負け試合にあって失点に関与することなく、ミスを犯すこともなく、DFラインなら「どこでもソツなくこなせる」マルチロールぶりを遺憾なく発揮。「これには森保日本代表監督もニンマリです」とサッカー関係者が続ける。
「日本代表で冨安は主将のサンプドリアDF吉田麻也(33)とCBのコンビを組んで守備網を統率している。アキレス腱となっているのが、35歳のベテラン左SB長友佑都(FC東京)のパフォーマンス低下です。長友を脅かす中堅や若手も育っておらず、指揮官も頭を悩ませているところだったが、アーセナルが冨安を複数ポジションで使い回してくれるおかげで代表でも左SBとして起用できるメドも立った」
独2部シャルケの来季1部昇格の原動力となったDF板倉滉(25)が吉田とコンビを組んでSBは左に冨安、右に仏1部マルセイユで活躍した浦和DF酒井宏樹(32)が入る。これってなかなかの陣容ではないか──。