阪神の発掘外国人における投手と打者の大きな落差はいったいなんなのか
彼らの活躍を見ていると、かつてのメッセンジャーや呉昇桓、ウィリアムスといった21世紀以降の虎を彩った数々の優良外国人投手たちが思い出されてくる。20世紀においても古くはバッキーもそう、1985年の日本一に貢献したゲイルもそう、阪神は伝統的に外国人投手に恵まれてきた。その神通力は令和になっても衰え知らずだ。
しかし、それならどうして外国人大砲はこうもうまくいかないのか。今季のマルテとロハス・ジュニアの低調ぶりはご存じの通り。チーム防御率はリーグトップにもかかわらず、阪神がここまでぶっちぎりの最下位に沈んでいる要因はリーグ最低打率と最少得点、すなわち貧打線にある。その貧打線においてマルテとロハス・ジュニアの不振はあまりに痛い。
現在の阪神打線は大山悠輔と佐藤輝明の生え抜き大砲2人に注目が集まりがちだが、彼らの好不調よりも大きな問題は外国人打者が一人も機能していないことだろう。昨年の同時期はサンズが好調で、印象に残る一打をたびたび放っていた。そのサンズが退団し、残ったマルテとロハス・ジュニアがこれなのだ。大山と佐藤輝がちょっと気の毒な感じもしてしまう。