大谷翔平に“抑えとDH”の新二刀流構想! WBC決勝でのクローザー「僕的にはプラス」で現実味
必ずしも先発にこだわらない?
大谷は一昨年、二刀流が評価されてMVPを獲得、昨年はメジャー初となる投打で規定をクリアした。先発とDHで結果を残したうえで、二刀流の在り方についてNHKのインタビューに答えてこう言っている。
「(投打の規定をクリアしたが)同時にやる上ではあまり目指さなくてもいいかなと思う。規定というのは例えばバッターならバッター、ピッチャーならピッチャーの規定なので、どんな形のツーウエー(二刀流)のスタイルがあってもいいと思う。これとこれをやらなければならないという形である必要はない」
「野手で出ていてクローザーで出るタイプかもしれないし、ファーストを守っていてリリーフで1回出て、ファーストにまた戻るパターンもあるかもしれない。どちらの規定を目指さなければいけないということはない」
つまり先発として結果を残したいま、必ずしも先発にこだわる必要はないと考えているのではないか。
大谷がエンゼルスに移籍して以降の5年間、チームはいずれも負け越した。メジャー初の本格的二刀流選手として確固たる地位を築く一方、ワールドシリーズ制覇は夢のまた夢。プレーオフ争いからも早々と脱落するチームに業を煮やし、「ファンも球団自体の雰囲気も好き。ただ、それ以上に勝ちたいという気持ちが強い」「ヒリヒリする9月を過ごしたい」と言ったこともある。
■開幕前には「エンゼルスで優勝したい」
そんな大谷が開幕前のWBCで世界一に。胴上げ投手になって大会MVPを獲得。久々に勝つ喜びを実感した。「ヒリヒリする9月を過ごしたい」という気持ちはいよいよ膨らんだし、開幕前には「久々に(エンゼルスの)みんなの顔を見て、このチームで優勝したいなという気持ちになりました」とも話している。
チームのウイークポイントはリリーフ陣とハッキリしている。今後も昨年同様の戦いが続くようであれば、その壁を乗り越えるためにも「先発とDH」から「ストッパーとDH」の二刀流に舵を切るのではないか。
内部にはそんなプランもあるようだし、本人も必ずしも二刀流の形にこだわる必要はないと「野手で出ていてクローザーで出るタイプ」と、DHと抑えの兼任案まで口にしている。プレーオフ進出の壁を破る秘策となるかもしれない。