【ボートレース】寺田千恵選手(下)「女に勝たせてたまるか」の雰囲気をひしひしと感じた2001年のSG優勝戦
レースではスタートで遅れて5着に終わり、結果的には女子初のSGは私から20年後に遠藤エミちゃんが取ることになりましたが、その足がかりをつくったのは寺田千恵だとファンの皆さんに思ってもらえればうれしいですね。
ボートは男子と女子が一緒に戦う競技です。ですからよく女子が男子に勝つにはどうしたらいいかと聞かれることがあるのですが、女子がとか女子だからというのはもう古い時代にはなっていると思うんですよ。ボートって男子であれ女子であれ、スタート力、旋回力、エンジン出し、プロペラ力、そしてもちろん精神力と総合的にいろいろなことができないとダメで何かひとつ欠けていてもSGに乗れるレーサーにはなれないし、SGで活躍するために少なくともこのうちの3つはトップレベルにないと勝てないと私は思っています。
私も50歳を越えてレーサーとしてはもうそんなに長くはないので、この業界にいろいろな意味で何かお返しができたらいいですね。今、選手会で女子の理事もやらせてもらっていて、レーサーが走る環境を少しでもよくしたいと考えています。
あとはもちろん舟券でファンの人に貢献するのも大事ですね。最近はなかなか勝てなくなってきているのは自分でも分かっているんですけど、その時その時でやるべきことは年齢とともに変わってきているので、それがどれだけできるかは日々考えてこれからも一走一走大事に乗っていくつもりです。
そして引退したら私も主人(A1級の立間充宏選手)もゴルフが大好きなので、2人で近くに温泉があっておいしいものが食べられる全国のゴルフ場巡りをして楽しみたいですね。=この項おわり
(聞き手=清水一利)