著者のコラム一覧
森雅史サッカージャーナリスト

佐賀県出身。久留米大付設高から上智大。サッカーダイジェスト編集部を皮切りに多くのサッカー雑誌の編集に携わり、2009年の独立後も国内外精力的に取材を続けている。「Football ZONE」「サッカー批評web」などに寄稿。FM佐賀で「木原慶吾と森雅史のフットボールニュース」。「J論プレミアム」「みんなのごはん」を連載中。「日本蹴球合同会社」代表。著者写真は本人提供。

スマホは空港で没収、個人行動は一切禁止…2泊3日でひしひしと感じた「停戦中」の緊張感

公開日: 更新日:

■ガイドに「「今日の試合はどっちが勝つ?」と質問すると…

 観客席を見て仕組みが分かりました。スタンドの各エリアの最前列に白い服を着た人物が、指揮を執っていたのです。

 その指揮者が上手にリズムを合わせるので、ディレイは生じず、同じタイミングで声援が響き渡りました。その手練れぶりには敵ながらアッパレという感じ。今回も、森保ジャパンには大きな脅威となるでしょう。

 平壌に2泊3日しましたが、個人行動は一切認められず、常に「15人」が団体行動でした。

 市井の人との触れ合いもなし。そんな中、ガイド以外と会話を交わすことができたのは、試合当日に平壌市内の「主体思想塔」(高さ170メートル)に上った時だけでした。

 係の女性からひと通り説明を受けた後、「何か質問はありますか?」と聞かれました。妙な沈黙に耐え切れなくなって手を挙げ、「今日の試合はどっちが勝つと思いますか?」と尋ねました。女性はすぐに答えてくれましたが、ガイドは一瞬、沈黙してから「やってみないと分からないと思います」と訳してくれました。でも報道陣の中に朝鮮語が分かる人がいて「彼女は『ここは共和国だから共和国が勝つ。あなたたちは泣きながら帰国するといいわ』と言ってた」と教えてくれました。ガイドの気遣いだったのでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動