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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

新生ラグビー日本に「ファンタジスタ山沢拓也」という希望 大敗イングランド戦で大歓声浴びる

公開日: 更新日:

 ジョセフ前HCの指揮下、ハードワークで磨き抜かれた組織プレーを武器に、世界の背中に迫った日本代表に、もう一枚欠けていたのが、ストラクチャーと呼ばれるチームの約束ごとを超越できる、山沢のような"ファンタジスタ"だったのではないかーーそれが、ファンがこの間ひそかに抱いていた深層心理だったのである。

 ジョーンズHCは、「チャンスを作り出すことはできたが、フィニッシュにはまだ課題が残る」と二期目の初戦を振り返ったが、得点シーンの起点は、いずれも個人が苦しい態勢から大きく突破したこと。大量リードのイングランドが少し集中力を欠いていたとはいえ、やはり個人で局面を打開できる才能の持ち主がいなければ、いくら可能性に満ちていても、超速ラグビーの実現は難しい。

 そんな当たり前の事実を改めて日本に突きつけたのが、このイングランド戦だった。

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