松山英樹はゴルフは一流、コメント力は物足りず…比較される大谷翔平とはメディア対応が正反対
「昨年10月のZOZOチャンピオンシップ(千葉)もそうでした。首と背中の故障から2カ月ぶりの実戦で、2日目は強風で76と崩れると、テレビインタビューと囲み取材を拒否。報道陣はテレビリポーターの今田竜二プロを頼りにしていましたけど、それでも一切口を開かなかった。大谷は基本的に調子の良し悪しに関係なく、きちんとメディア対応しますから。さすがにパリ五輪で銅メダルを取ったときは、よほどうれしかったのか、普段は見られない明るい表情でしたが、『五輪はいつもはゴルフに関心がない人もテレビを見ているから、それを意識したんじゃないか』との声も聞かれました」(マスコミ関係者)
■ゴルファーと記者との距離感は対等のはず
スポーツ界もかつては、「成績さえ良ければ取材対応なんてどうでもいい」という風潮がなきにしもあらずだったが、「ゴルフ界で言えば、ジャンボ(尾崎)は違いました」と言うのは、ゴルフジャーナリストの菅野徳雄氏だ。
「ジャンボはプレー中にたばこを吸うなど、決してマナーがいい選手ではなかった。若手プロを見下すし、成績も含めて国内ではまさにお山の大将でしたけど、私が記者会見で質問すると、プレーの意図やクラブの番手、距離まで丁寧に答えてくれた。1990年の全英オープンはセントアンドルーズで行われ、ジャンボは予選落ちした。風が嫌いなジャンボは現地で『二度と全英には来ない』と言うから、私が『そんなこと言わないでまた来ようよ』と誘ったら、それでも『嫌だ』と言うので、『そんなに風が嫌いならドームの中でゴルフをやればいい』と言ったらムッとして黙ってしまった。後日ジャンボに、『菅野さんのは取材じゃなくて説教だよ』と言われましたが、選手と記者の立場はあくまで対等です。その距離感を松山と今の記者は理解していないのではないか」