トライアスロンが汚い場所にこだわる「意外な理由」…東京大会、パリ大会も体調不良者続出
小林氏はパリ五輪後にワールドトライアスロンの大塚真一郎副会長を取材。そこでは、問題となった水質に関してこう話していたという。
「大塚さんは『すべては間違いなく基準値以下で実施した』『何か問題があったときに選手が通報できるシステムがあるが、パリ五輪に関して、世界の選手からのクレームや通報はゼロだった』と話していました。そもそもが非常にタフなスポーツ。水質チェックから2時間後に実施の可否が決まるというのもマニュアルに沿ったもので、普段から過酷な環境でレースに臨む選手にとっては当たり前のこと。水質に関しても、事情を知らない周囲が大げさに印象操作をして報じている部分も否めないようでした」
セーヌ川浄化のため、フランス政府は総額14億ユーロ(約2400億円)の巨費を投じた。IOCが“映え”にこだわる限り、水質汚染問題はこれからも繰り返すことになりそうだ。