音楽を真剣に…市井紗耶香のモー娘。卒業騒動と芸能界復帰
―2000年5月―
メンバーの入れ替わりが激しいことで知られる「モーニング娘。」。1998年のメジャーデビュー以降、15年間で34人が在籍し、加入と卒業が繰り返された。メンバーの卒業理由はさまざまだが、学業専念を理由に芸能界を引退した福田明日香、卒業直後にLUNA SEAの真矢と結婚した石黒彩に続いてモー娘を後にした市井紗耶香は、同時にグループのハロー!プロジェクトからも卒業する。だが、その後は短期間で芸能界復帰と引退を繰り返した。
98年5月、第2期メンバーとして加入した市井がモー娘を卒業したのは2000年5月21日。当時16歳。新加入の後藤真希の教育係を務めるほか、グループ内ユニットのプッチモニでリーダー的存在だった。モー娘は新曲「ハッピーサマーウェディング」を17日にリリース、ハロプロ総出演の映画「ピンチランナー」が20日に公開されたばかり。突然の市井の卒業は衝撃を与えた。
市井は理由として「音楽制作を真剣に勉強してみたいと思うようになった」「ドリームズ・カム・トゥルーの吉田美和さんのように、世界にはばたけるようになりたい」とコメントし、シンガー・ソングライターへの夢を語った。しかし、音楽制作の勉強はモー娘に籍を置いたままでも可能で、卒業はむしろデメリットの方が大きい。市井の語る理由に首をかしげる関係者も多く、男性関係のトラブルや後藤との不仲説など噂が飛び交った。