実に飄々…近藤正臣の生き方は「ごちそうさん」の義父役と一緒

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「お前、包丁も研げんやろ」と呆れた母親から勘当同然に。友達の家に居候になりながら、友達を15人集めてアングラ劇団「ドラマ工房」を作り活動する。だが芝居だけでは食えない。毎朝、円山公園で一本の牛乳を芝居仲間3人と回し飲みしてパンをかじった。ベンチに座ってハトにパンくずを投げながら、行く末を考える日々が続く。

 食いつなぐために松竹京都撮影所のエキストラに参加したが、やがて撮影所が閉鎖されると、知り合いの助監督を訪ねて上京。だが、松竹大船と結んだ専属契約は最低のCランクで、エキストラと変わらなかった。挫折して帰郷。実家の店を手伝いながら結婚、長女が誕生する。

■転機「柔道一直線」

 その後28歳で転機が訪れた。テレビドラマ「柔道一直線」の主人公のライバル役に抜擢され、一世を風靡(ふうび)した。妻子持ちなのに、チョコレートのCMに出演するなど、アイドル並みの人気。順調にスターへの階段を上がるが、「幾つかのチャンスに偶然に恵まれていたとしか言いようがない」と謙虚。また「監督らに気遣いをしないし、反抗的だった」と生一本の筋を通す生き方を変えなかった。

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