パンツ一丁の妻夫木聡主演 「ジャッジ!」が好評なワケ
「監督、脚本ともに広告界のトップクリエーターが手がけただけあって、一般の人が知りえない業界特有のエピソードや裏話がいくつも披露されている。純情や善意だけでは弱肉強食の世の中は勝ち抜けない――そんな作品の主張がきちんとあり、伏線の張り方やそれを回収するタイミングも絶妙。押し付けがましいラブシーンもなく、潔くて気持ち良い作品です」
豪華な俳優陣も魅せる。たとえばギャンブル好きの北川景子、閑職のリリー・フランキー、上司の豊川悦司といずれも変人でおかしなヤツばかりだが……。
「その中でたったひとり、妻夫木聡が演じる広告マンだけがまとも。とっぴな登場人物たちと観客をつなぐ重要な役どころですが、それも彼自身の好感度の高さや好青年らしい見た目、雰囲気を兼ね備えているからこそ。『主演・妻夫木聡』の存在が作品として高い完成度につながった。主演級では『悪人』(10年)以来、日の目を見ない状況が続いていましたが、今回は久々の“当たり”といえるのではないでしょうか」(前出の前田氏)
出世作「ウォーターボーイズ」(01年)では海パン姿をスクリーンにさらしたが、本作もボクサーパンツ一丁で走り回る妻夫木。脱げば、ハズレなし!?