“いいとも精神”継承せず…後番組「バイキング」の危うい船出

公開日: 更新日:

「答えはいりません。でも、なんで終わるんですか」
 31日夜に放送された「笑っていいとも!」の生特番で、出演者の香取慎吾は割り切れない思いを口にした。1日の昼、いつものチャンネルに合わせた視聴者も、同じ思いに駆られたのではないか。スタートが5分早まった新番組「バイキング」からは、「いいとも」をやめた理由が見いだせなかったのだ。

 コラムニストの桧山珠美氏が言う。

「オープニングの映像で“いいとも精神を受け継ぎ”というナレーションが流れていましたが、いったいどこに受け継がれているのか。生放送は良くも悪くもハプニング性が求められます。それによって進行がグダグダになっても、視聴者は一緒に楽しめる。実際に“いいとも”はそんな番組で、生でやる意味がありました。バイキングはそうじゃない。出演者は全員着席し、進行も淡々としたもの。ハラハラやドキドキはゼロでした」

「いいとも」初代プロデューサーの横沢彪氏は、「昼は主婦向けという常識を覆す新しい番組をつくりたい」と考え、立ち上げたという。そんなチャレンジャー精神も受け継げなかったようだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド