K―1王者ピーター・アーツの人生を変えたブルース・リー

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 しかも、敵が何十人いようが、単身で飛び込んでいくだろ。あれこそ男の中の男だよ。確かに映画だから、演出なのはわかるさ。どんな試練があったとしても最後に勝つのもね。
 でも、あの研ぎ澄まされた肉体と抜群に切れ味の良い技、そして格闘技のセンスは、多少鍛えたからって、そこらへんの俳優や武道家、格闘技の選手だって、マネはできない。
 それで、心に誓ったわけさ。武道家になるしかないって。まだキックボクシングは知らなかったしね。

■母国オランダでは男の一人歩きも危険

 そこでまず、近所にあったテコンドー道場に通った。ブルース・リーがやってた截拳道はもちろん、空手道場もなくて、一番身近な東洋の武術道場はそこだけだったから。で、ファイター人生が始まったってわけさ。

 ただ、オレがもともとファイトに興味をもち始めたのは5歳ぐらいの頃。祖父と叔父がボクサーで、2人のトレーニングや試合を見てたからね。時々教えてもらったこともあったよ。でも、2人ともレベルが低いし弱いから、師匠とはいえないね。

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