東京五輪の年 NHK大河候補リストに「北条早雲」浮上の理由

公開日: 更新日:

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」がくすぶっている。初回視聴率16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を一度も上回ることなく、今週5日(第14話)放送は11.2%で自己ワースト記録を更新。早くも視聴率1ケタの危険水域に達している。

 苦戦の理由を挙げれば複数あるが、「幕末男子の育て方。」なる軟派なコピーは痛かった。長年の大河ファンから大ヒンシュクを買い、肝心な新規顧客の開拓もできずじまいのダブルパンチ……。

 おまけに、小道具として用いた禁書の表紙にパソコンのフォントを使ってしまい、専門家から時代考証のズサンぶりを指摘されるなど制作側の脇とツメの甘さが見て取れる。この間のNHK籾井会長の問題言動もあり、視聴意欲を打ち消す材料がてんこ盛りなのだ。

 作家の麻生千晶氏が言う。

「“禁断の幕末モノ”を取り上げたこと自体、いただけません。何度も指摘しているように、幕末は激動の時代で主要人物も舞台も多岐にわたるため散漫になりやすく、描き切るには相当な脚本の力が求められる。『花燃ゆ』は2人がかりでお書きになっているようですが、残念ながら及第点には程遠い内容です。それでも井伊直弼役の高橋英樹を筆頭に時代劇の大御所俳優陣がなんとかもり立てており、ベテランならではの安定した演技は見るに値する。主演の井上真央は演技力のある女優ですが、今のところ、立ち聞きするか、城下や土手を歩くぐらいしか見せ場がない。実力派の大沢たかおと夫婦になるところまで進めば物語自体に多少なりとも動きが加わり、見ごたえも出てくるのでしょうが……」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ