「東京ロマンチカ」からスナック修業へ 浜博也が語る貧乏生活

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 とはいえ、一旗揚げるつもりで山形から上京してまだ数年でしたし、いつ売れるんだと地元で期待されていたこともあって、田舎に帰るわけにもいかない。それでスナックの2階で寝起きしての毎日が始まりました。

 営業は夜7時から午前2時まで。店を掃いてグラスを拭いての準備から始めて、カラオケのリクエストが入ると、1曲ごとにレーザーディスクをかける。当時ヒットしていた「雪國」「命くれない」を聴きながら、同じ歌手なのに、1曲もカラオケに入っていない自分が情けなくて、悔しかった。

■今でも目標は「武道館2デーズ」

 同じ事務所の先輩に清水アキラさんがいたんです。全国区の人気になる前ということもあって、スナックでちょっとしたショーをやっていただいたんです。その晩は泊まってくれて、夜通し語り合いました。清水さんは「今は売れるまでの準備期間だと思え。今やっておかなきゃなんないことを全力でやればいいんだ」ってアドバイスしてくれた。その言葉を自ら実践してブレークした姿を見て、自分も続くんだって思いました。

 ところが、3年間のマスター修業を経て歌に戻り、次の一曲こそと頑張っても、売れない。ソロになり、ハマコーさんに作詞していただいた「男の浪漫」がワイドショーに取り上げられたりしたときはイケると思ったんですが、話題になっただけでしたね。

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