月収300万円で毎日銀座に 俳優・誠直也の破天荒な学生時代
そんな贅沢三昧やりたい放題が1年半。最後はゲーム機を各店舗にプレゼントして、身を引いちゃった。理由? そんな生活がまともじゃないのは、俺自身がよく知ってる。とにかく単純なんだ。つまらないからやめる。それだけだよ。
そして、4年になってから、真面目な学生生活を送って何とか卒業にこぎ着けた。でも就職が決まっても、「よっしゃ」って気持ちにならないんだよね。そんな時に、以前居酒屋で知り合った映画関係者にバッタリ再会して飲んだ時に、「役者やってみないか」と言われ、そんなガラでもないし、興味もなかったのに酔った勢いでOKしちゃった。
やっぱり酒が縁で役者スタートですよ。
役者始めてからは、仕事に恵まれて金を稼げたので、金があれば銀座、なければ自宅そばのスナック、もちろん“付け馬”のホステスさんの店もね。とにかく、若い時は酒を飲むために稼ぐ、みたいなものだった。
でも、ゲーム機で得た金より額に汗して稼いだ金で飲む酒のほうが、やっぱり格段にうまいんだよな。
酒での一番の思い出といえば、やっぱし小林旭さんにごちそうになったときかな。俺はガキの頃から小林旭ファンだったから、最初、一緒に飲んでても現実感がなくて「嘘だろう」って感じになるんだよ。
また旭さんの飲み方がカッコ良くて粋なんだよね。まあ面白い時代に青春を過ごし、いい時代に役者になった。思い出の数と同じか、それ以上にたくさん酒も飲んだ。
これからも楽しく粋に飲みたいね。乾杯!