大沢悠里の後釜に 伊集院光が使い分ける“黒”と“白”の魅力
だが番組スタッフとそりが合わず、降板するとすぐにTBSから声をかけられ、95年10月から「深夜の馬鹿力」がスタート。「深夜ラジオの代名詞」と称され、20年目の昨年に1000回を突破した。昨年5月末には裏番組「オールナイトニッポン」で同時間帯のパーソナリティーを担当していたゴールデンボンバーの鬼龍院翔が「裏番組が強すぎて、聴取率が悪い」という理由で降板したほどの超人気。毒舌と下ネタ全開で、男女の聴取者率“ほぼ100対0!”の男目線であり続けたことが、長寿の理由と自己分析している。テレビでは雑学に長けた優しいキャラで「白伊集院」といわれるが、ラジオでは「黒伊集院」だ。
「『僕、生じゃないとダメなんです』と、強迫観念でしゃべることを自ら課していますね。メチャメチャで予定調和でないところが深夜の生放送の良さですが、手作り感もハンパじゃない。毎週何千通もの投稿を自宅で週3回かけて読むのを20年間続けてきた。03年にはギャラクシー賞を受賞しています」(ラジオ関係者)
ついにTBSラジオの看板を背負うことになった伊集院のしゃべりのモットーは「喜怒哀楽が入り混じった話をする」こと。昨年9月号の月刊文芸春秋では「喜怒哀楽全部入っている話をする職業と言えば、古典落語だな」と落語がしゃべりの原点だと語っていた。声の演技力と間の妙技で、しゃべりの芸の極みを披露してくれるはずだ。