SMAPからはキムタクのみ…ジャニーズ主演作“急増”の理由

公開日: 更新日:

 ジャニーズ事務所所属俳優の映画主演作が増えている。映画界にこれまで以上にジャニーズ旋風が吹いているのだ。作品を挙げると――。

 今年は長瀬智也主演の「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」、生田斗真の「秘密 THE TOP SECRET」、岡田准一の「海賊とよばれた男」。来年は木村拓哉の「無限の住人」、岡田の「追憶」、大野智の「忍びの国」、山田涼介の「鋼の錬金術師」といった具合である。

 しかも、これらの多くが大作である。アイドル的なパッケージ作品はこれまでも多くあった。それが製作費も潤沢にかけるスケールの大きな娯楽大作に変わりつつある。

 こうした傾向は2014年の最高興収88億円を記録した岡田の「永遠の0」あたりからだろうか。彼らの人気を土台にしつつ、より広範囲な観客を視野に入れ、企画がスケールアップしている。

 以上で気がついた読者もいると思うが、先に事務所騒動を起こしたSMAPのメンバーの主演作がキムタクだけになっていることだ。ちなみにこの作品は騒動の前に撮影に入っていたもの。つまり、騒動後、SMAPの主演作は1本も決まっていないのである。何らかの理由があるようにもみえるが、ジャニーズが映画に関するかぎり、次世代にかじを切りつつあるのは間違いなさそうだ。かなうなら、草彅剛の人気ドラマ「スペシャリスト」の映画化を期待したいが、英断を下せるだろうか。

 邦画は今後も彼らの国民的な人気の上に作られるケースが増えるだろう。ただ、他のフレッシュな男優の活躍も必要。ジャニーズ以外の実力派若手俳優の起用にも期待したい。

(映画ジャーナリスト・大高宏雄)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末