東映の元“お姫さま” 雪代敬子さんは日舞披露で世界中訪問
「松竹、その後に移った東映でそれぞれ約40本、計80本ほどに出演させていただきました。東映では市川右太衛門先生の『浪人八景』の金魚姫、大友柳太朗先生の『鶯城の花嫁』の腰元役、東千代之介さんの『血汐笛』の双子のお姫さま役、萬屋錦之介さんの『殿さま弥次喜多 捕物道中』の吉原の花魁役、大川橋蔵さんの『鳴門飛脚』の女スリ……。脂が乗った時期の大スターの相手役をさせていただいたのは、ワタシの宝物です」
61年12月、28歳の時、梅田コマ劇場文芸部長(後に支配人)だった男性と結婚。2男に恵まれた。
「主人は“女が優れてる、と書いて女優とはおこがましい。演技者というべきだ”“仕事を家庭に持ち込むな。家庭に仕事を持ってくるな”が口癖の厳しい人でした。でも、仕事にはすごく寛大だったから、結婚後も続けられたんです」
夫は94年、63歳で亡くなり、現在は大阪・豊中市の自宅に長男夫婦、孫の男の子との4人暮らし。次男は神戸に住み、1男1女の孫がいる。
「7月13日、CS時代劇専門チャンネルで放送される『三匹の侍 第4シリーズ』に33歳のころのワタシが出演してます。ぜひご覧になってください」