布施博さんが振り返る 団地で過ごした古き良き昭和時代

公開日: 更新日:

 とにかく何か口に入れさせようと、おふくろなりに精いっぱい、知恵を絞ってくれたんだと思う。それが八百屋、豆腐屋の定番コース。恥ずかしかったけど、今となっては懐かしいもんだよ(笑い)。

 俺が生まれたのは板橋区常盤台で、育ったのは足立区鹿浜でした。オヤジは手先が器用な左官職人でね。腕はいいんだけど、エライ短気ってのが玉にきず。ホント、ロケット型瞬間湯沸かし器って感じで、気にくわないことがあると食事中でもマジでちゃぶ台返ししたからね。リアル「巨人の星」星一徹でしたよ。

 そんな性格だから仕事は不安定。収入が低かったんだと思う。家は最初はオンボロ木造アパートの6畳一間に4人暮らしでした。トイレは共同、風呂なんてないし、隣の部屋の物音がまる聞こえ。オナラも聞こえてきたくらい(笑い)。

■6畳一間暮らしが風呂なし2Kの都営住宅の抽選に当たって激変

 激変したのは小3の時です。都営住宅の抽選に当たったんです。

 引っ越したのが鹿浜エリアにある5階建て集合住宅の4階・風呂なし2K。マッチ箱みたいな画一化された5階建てマンションが五十数棟、無機質に立ち並ぶ巨大団地の一角でした。大人になって家賃は5000円だったと聞いたことがあるけど、40年ほど前ながら、結構、安いでしょ?

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”