テレ朝ヤラセ問題は氷山の一角…テレビ局“下請け残酷物語”
■背後にはブローカーの存在も…
テレ朝幹部は16日の会見で問題のコーナーは関連会社のテレビ朝日映像が請け負っており、担当したディレクターはその関連会社に派遣されていたと説明している。だから、ヤラセを見破れなかった社員は仕方ないと言わんばかりだが、ベテランの番組制作関係者はこう言う。
「今回の担当ディレクターに非がないとは決して言いません。ただ、ヤラセにつながる土壌があるということはテレビマンなら誰もが知っていること。営業中の飲食店のリポートであれば、お客さん全員に『カメラに映り込んでしまいますけどいいですか』と許可をもらい、ひとりでも駄目だったら、帰るまで待たなければならない。それで撮れなくなってしまうことはよくある話です。でも、だから撮れませんでしたでは、通らない。ですので、ある程度仕込んでおくのが普通で、ブローカーという、それを専門に請け負う業者もいたりするんです。各局どこであれ、こうした状況は了解済みですよ。取材でワンクルーを出して1日10万円として、さらにスタッフの交通費などの経費までかかるのですから」