増える芸能人の政治的発言 背景に“CM依存体質”からの脱却

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「もともとミュージシャンには政治的発言をする人が多かったのですが、テレビを主戦場とする俳優やタレントは、政治的に無色透明を求めるスポンサーの意向に従って、政治的発言はタブーとされてきました。しかし今は、地上波のCM出稿料も減り、俳優やタレントのそうした『スポンサー・CM依存体質』が変わりつつある。タレントたちは“CMでは食えない”と思い始めているんです。それで、スポンサーの顔色などうかがわずにやっていきたい、またやっていこうと考える気骨のある芸能人が増えてきたのだと思います。その筆頭が小泉今日子です」

 確かに、昨年、大ヒットしたネットフリックスドラマ「全裸監督」に主演した俳優の山田孝之は、原作者である本橋信宏氏が「過激な役柄でCMのオファーに影響が出ないですか」と問うと「僕は俳優です。CMタレントではないから構いませんよ」と答えたという。

「欧米では俳優が政治的発言をすることは当たり前です。もちろんSNSの発達により、所属事務所の制約なしに芸能人が一個人として発言できる機会が増えたこと、さらに根底には、コロナ禍でテレビの収録も舞台もコンサートもなくなる中で、文化や芸能に全く理解のない安倍政権に対する怒りがあると思います」(肥留間氏)

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