伊藤沙莉は“性格の悪い女が似合う女優”脇役での受賞は異例
ドラマで演じた役柄から「不幸が似合う女優」が代名詞になっているのは木村多江。木村自身もこのキャッチコピーで知名度が全国区になったことに感謝しているという。昨今の女優で、同様にキャッチーにネーミングしたいのは、伊藤沙莉(26)。題して「性格の悪い女が似合う女優」だ。
伊藤が最初に話題になったのは、有村架純がヒロインを務めた2017年のNHK朝ドラ「ひよっこ」。有村演じるみね子の同級生、三男が東京の米屋に就職、伊藤はその米屋の娘、米子を演じた。店主の父親とは仲が悪く、米屋なのにご飯が嫌いでパンが好き。みね子に嫉妬して、いつもブーたれ、三男を翻弄する。愛嬌があるとはいいがたい顔立ちと性格の悪さはまさにハマリ役で、出演者の序列でいえば、後ろから数えた方が早かったが、存在感はピカイチだった。
その後、出番が一気に増え、昨年は「これは経費で落ちません!」(NHK)、「ペンション 恋は桃色」(フジテレビ系)、Netflix「全裸監督」などに出演し、今春の「いいね!光源氏くん」(NHK)では千葉雄大相手にヒロインを演じた。このドラマはタイムスリップしてきた光源氏とモテないOLのラブストーリー。イケメンの千葉と卑屈で不満タラタラの伊藤がなんともアンバランスで愉快だった。