著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

古関裕而が飲んだコーヒーは1杯10銭 現在に換算すると…?

公開日: 更新日:

 ドラマでは、よく行っていた喫茶店が自宅近くにあることになっているが、これはたぶん事実とは違うだろう。古関と妻・金子が居を構えたのは今の世田谷区代田。まだ、山の手の住宅街には喫茶店は少なかった。古関が通っていたのは銀座の喫茶店だった。そこで作曲家たちとコーヒーを飲みながら情報交換をしていた。

■明治末に銀座で開店した「カフェー・プランタン」

 当時の銀座には数多くの喫茶店が出店していた。その火付け役となったのは明治末に開店した「カフェー・プランタン」。作家の永井荷風をはじめ、文壇や画壇の気鋭が通いつめ、「知識人のサロン」と呼ばれた。

 同じころに銀座にオープンした「カフェ・パウリスタ」も忘れてはならない。ブラジル政府が日本でもコーヒーを流行らせようと、豆を無償提供。コーヒーを安く出し、普及に一役買った。なお、店の2階には女性専用室を設け、女性解放運動家の平塚らいてうや歌人の与謝野晶子らが集った。

 その後、関東大震災が起こり、銀座の大半の店が壊滅的打撃を受けるが、昭和初期には早くも復興。喫茶店の数は震災前よりも増え、モボ(モダンボーイ)やモガ(モダンガール)たちで賑わった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末