著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

和牛は番組の前説でチャンスを…緻密なネタ作りの実力派

公開日: 更新日:

「前説」は公開番組の本番前、観覧者に「本番中の注意事項」を説明しながら笑いも取って、スタジオの空気を暖める重要な役割です。数回で辞めさせられるコンビは見ていて“手を抜いている”“流してやっている”ことを感じさせます。本番ではない、という意識が明らかで熱量が違う。そんな中、売れていく芸人さんたちは、注意事項を的確に伝えながらもしっかり笑いを取り、なおかつ自分たちの名前を知らしめていきます。

「さんまのsuperからくりテレビ」(TBS系)で、全力で前説をしていた次長課長もある日、明石家さんまさんの目に留まり、翌週から突然、番組のゲストに昇格。全国ネットで知られるようになったのです。和牛もまた前説でチャンスを掴み、レギュラーに起用されるようになり、コンテスト番組でも次々に結果を残していきました。

 もともとは2人とも「ボケ」でしたが、川西君がツッコミに回り、水田君の「こだわり」をうまく引き出した「ヘリクツ漫才」を確立。共に礼儀正しく普段は温厚ですが、若手の時代はネタなどで意見が対立してヒートアップしてくると、手を出さないように両手を後ろに組み、顔を5センチほどの距離に近づけてにらみ合う姿を楽屋で度々見かけました。やはり売れていくコンビは「熱量」が違うのです。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  2. 2

    五輪ニッポン「破産」するスポーツ団体が続出か…JOCは早くも助成金の大幅減額通達

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  4. 4

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸300億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは