武田玲奈はやさしさがにじみ出る令和時代の「大和撫子」
その一方では、ダイビングの免許を取りたいと語るなど、行動派の一面を持っている。
武田玲奈は、11年の東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県の出身。今年の3月には朝日新聞の企画で被災地の現在を取材して、インタビューが夕刊1面に掲載された。
同県出身の女優は多くないだけに、数年前に取材したときに「震災の記憶を伝えるとともに、女優として頑張る姿を地元の人にも見せて元気を与える存在になってほしい」と話したことがあり、彼女は大きくうなずいた。
芸能人の典型的イメージのようなイマドキで華やかなタイプではないが、気持ちに寄り添ってくれそうな、やさしさがにじみ出ている女優であり、幅広い年齢層の人たちの共感を集めている。
エキゾチックなルックスが魅力的な彼女は、ビジュアルとしては洋風な要素もあるのかもしれないけれど、インタビューで彼女自身から聞いた話によると、最近は和食が好きで、仕事で行った伊勢で買った風鈴を部屋の窓の下に吊るして音色を聞いているという。和風な嗜好も含めて、存在としては純日本的な、令和時代の大和撫子だと思う。
彼女が演技をしている姿を見ていると、田園風景の向こう側に見える美しい夕日を眺めているような気持ちになって、心の中がポカポカとしてくる。