著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

GWにオジサンが見て楽しめる春ドラマはこの5本だ!

公開日: 更新日:

 3度目の緊急事態宣言で旅行もままならず。映画館も劇場も休業、外食したところでお酒も飲めない、おいしさ半減のゴールデンウイーク。自宅でドラマ観賞はいかが。今回はオジサン向け春ドラマを紹介。

阿部寛「ドラゴン桜」の見方

 25日スタートの日曜劇場「ドラゴン桜」(TBS系)。低偏差値、落ちこぼれの生徒をわずか半年で東大に合格させた伝説の弁護士・桜木建二を再び阿部寛が演じる。16年前に放送されたものの続編で、今回は前作で生徒役を演じた長澤まさみが桜木の相棒的存在の弁護士として登場することも話題。番宣を兼ねて深夜に16年前のドラマが再放送されていたが、生徒役が豪華。長澤まさみのほか、山下智久小池徹平新垣結衣中尾明慶、そして紗栄子。第1話でその紗栄子もサプライズ出演、ガッキーや山Pも出るのでは? とネットがざわついている。

 初回を見る限り、桜木自身も学園の経営陣も生徒たちも事情を抱え過ぎている設定で、前作の痛快感が失せてしまったのが残念。早く東大を目指して! 「半沢直樹」の福澤克雄演出なので、オジサン好みになるには違いないのだが……。

「コントが始まる」は青春群像劇

 日本テレビ系「コントが始まる」はかつて「俺たちの旅」や「俺たちの朝」を夢中で見ていたオジサン世代も楽しめる青春群像劇だ。

 売れないお笑いトリオ「マクベス」を菅田将暉神木隆之介仲野太賀の3人が演じているが、3人の醸し出す空気が自然でさすが若手演技派揃い。

 オープニングのコントがドラマのストーリーとシンクロ、あの時の、あのセリフはそういうことだったのかとわかった時に面白さが増幅する。脚本の金子茂樹は一昨年「俺の話は長い」もよかった。期待したい。

玉木宏はヤクザの次は悪い刑事で勝負

 オジサンの味方といえばテレビ朝日。今期はイノッチの「特捜9 season4」と内藤剛志「警視庁・捜査一課長 season5」、そして玉木宏主演「桜の塔」の警察モノが3本。

 お馴染みの2作と今期初お目見え「桜の塔」の決定的な違いは主役が悪ということ。「赤と黒」のジュリアン・ソレルを彷彿させる野心家ぶりは魅力的。出世のためには手段も選ばず、犯人を焚きつけることも平気。警察官の父が「警察に殺される」という言葉を残して自殺したことで自分は出世し、警察の膿を出すという大義名分があるようだが。「竜の道」「極主夫道」で昨今ヤクザが板についていた玉木、次は刑事ときたか。警視庁内の対立、銀座のクラブママが味方というわかりやすい構図もいい。

 注目はママ役の高岡早紀。着物姿が美しい。襟足からフェロモンがダダ漏れ、こんなママがいたら週5で通いたい視聴者もいるだろう。テレビで早紀ママを愛でながら、発泡酒で一杯!

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情