著者のコラム一覧
立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」はじめ、「コロナの時代を生きるためのファクトチェック」「トランプ王国の素顔」「ファクトチェックとは何か」(共著)「NHK 日本的メディアの内幕」など著書多数。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。

メディアが騒いでいる自民党総裁選挙とは「闇の金」が左右するイベントだ

公開日: 更新日:

 二階俊博幹事長を切ろうとした岸田文雄氏と、それを知って先手を打った形の菅総理。その結果、菅総理は出馬を断念し、岸田氏は一気に劣勢に追い込まれる。

 当の二階幹事長は「俺はまだ旗振りしない」(9月6日付、日経新聞)とキングメーカーぶりを見せる。ある意味で予想通りの展開だ。

■二階幹事長は4年間で37億円超

 そこには二階幹事長に流れる巨額な「政策活動費」という「闇の金」がある。これは自民党議員、特に若手議員は無視できない。公表された最も新しい2019年の政治資金収支報告書によると年間で10億円超だ。16年の幹事長就任以後の4年間では37億円超にのぼる。更に20年も21年も支払われているだろう。支払う責任者は二階幹事長その人だ。

 その金が、どう使われたのか全くわからない。総務省も把握していない。まさに「闇の金」だ。これについて自民党は「適正に処理している」と回答。国会議員が自ら作った政治資金規正法上、問題ないということだ。通常、個人が所属する組織から資金の提供を受ければ所得として課税される。10億円を超えれば最高税率が課せられる。しかし、二階幹事長に渡った資金は、その対象にもならない。取材に応じた国税庁の元幹部は、それを認めた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動