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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<57>何度も復縁を申し込んだ前妻との間をつないだ愛犬イブ

公開日: 更新日:

 野崎幸助さんと愛犬のイブは16年間も一緒に暮らしてきた。その死と向き合えば、家族の一員を失った時のようなつらさを感じることになるのだろう。

 イブは前妻のCさんがドン・ファンにおねだりして購入した犬だ。だが、離婚の際にCさんがイブを連れていこうとすると、ドン・ファンが絶対に許さなかったという経緯がある。

 これは私の想像であるが、Cさんとの復縁を何度も申し込んだドン・ファンにとって、イブは自分とCさんとをつないでくれている存在ではなかったのだろうか。それが切れてしまうことにドン・ファンは切なさを感じているような気がした。

 本来は5月10日に全てを終了する予定だったが、少しぐらいのわがままは聞いてあげた方がいい。私は配達から帰ってきたマコやんと一緒にホームセンターに出掛けた。イブの体から異臭がしないように防腐剤を購入しようと考えたのだ。

■犯人呼ばわりされた家政婦は激怒

「大下さんがイブを殺したんやないか?」

 自宅に帰ってくると、ドン・ファンが冗談めかして家政婦の大下さんに言った。私には冗談としか聞こえなかったが、これに彼女が激怒したのである。

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