オペラ「道化師」完全熟成・麗しのテノール樋口達哉がマジ凄い!

公開日: 更新日:

 毎日とても寒い。オミクロンだけでなく風邪にもじゅうぶん気をつけよう。そしてオペラ鑑賞はいかが? 完全熟成・麗しのテノール樋口逹哉(写真左)が主人公カニオを熱演《道化師》。これ、マジ凄い! 愛と裏切り、悲しい道化の芝居と現実のはざまの狂気の沙汰。顔で笑って心で泣いての凄いやつ。舞台や映画で役にのめり込む芸能人、高齢になってもPBI(プロビジネスアイドル)としてファンの願う生き方をしている歌手、それらに携わる関係者は特に見た方がよい。私も父が急死し葬儀に集まった報道陣の囲み取材の時、当時のマネジャーが「本の宣伝しろ」と耳打ちしてきて「はぁ!?」と思ったことなどを思い出した。

 ルッジェーロ・レオンカヴァッロが台本・作曲、今から130年も前の1892年に初演されたヴェリズモ・オペラ(verismo opera)。それ以前の貴族たちのオペラとは違い、市民の日常生活、実話、残酷な暴力などの身近で直接的な感情表現なのでわかりやすい。《道化師》はヴェリズモ・オペラの代表作である。背伸びをしてサントリーホールや東京芸術劇場などにチャラチャラとおしゃれして出かけいろいろなオペラ鑑賞をしていた私は、ふと、まぶしいほどの感情を真っすぐにぶつけてくる舞台上の樋口に出会い、ハートを矢で射抜かれ、ファンとなりここ10年以上その矢が刺さったままどっぷりハマり《蝶々夫人》《トスカ》他いろいろ見てきた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 4

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  5. 5

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  1. 6

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  2. 7

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  3. 8

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  4. 9

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  5. 10

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ