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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

韓国ではクラスター回避よりも宗教心が大切 何かにすがらないと生きていけない

公開日: 更新日:

 韓国ドラマのロケ地巡りをしている時に、財閥の人たちが住むような高台の高級住宅地からソウルの街を見下ろしたことがある。真っ先に目に飛び込んできたのが十字架の数々だった。後に韓国人から「韓国はクリスチャンが多い」と教わった。ドラマでも教会のシーンをよく見るし、芸能人にもクリスチャンは多い。

 正月に神棚を拝み、神父の前で永遠の愛を誓い、ハロウィーンで仮装をして坊主にお経をあげてもらう“なんちゃって”が大多数の日本と違って、熱心に宗教活動をしている人が全人口の半数近くに上るというから驚きだ。理由を聞くとさまざまな答えが返ってくるが、その多くが「景気も悪く、何かにすがらないと生きていけない人が多い」というものだった。

 今月21日から日本で公開される韓国映画「声もなく」では、犯罪組織の末端にいる男が敬虔(けいけん)なクリスチャンだった。脚の不自由な中年男と口の利けない青年は死体の清掃係をして生計を立てている。中年男は宗教心を持ち、「与えられた仕事に感謝しろ」と青年に言う。死体処理のための着替えのシーンでは壁にこう書かれている。「誠実に流した汗が、明日の笑顔に」。まるでコメディーだが、2人は意図せず誘拐犯になってしまい、信じていた神からも見放されてしまう。

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