著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

松嶋尚美の最大の強み 余計な忖度や打算のない天真爛漫な笑顔

公開日: 更新日:

 先日、お母さんの介護をしているという記事を見て、松嶋さんのことを思い出したので書かせていただこうと思います。

 初めて会ったのは、オセロとしてデビュー間もない1990年代半ば。構成していた情報番組の中で半年間、3分ほどのVTRでコント仕立てのスポンサー広告を作る際に起用されたのが若手芸人のオセロでした。台本を書く前に資料としてビデオで何本かの漫才を見ていて、正直なところ“発展途上”でメチャクチャ面白いという印象はありませんでしたし、これといった特徴も感じませんでした。それでも初めての打ち合わせで実際に会ってみると“知的な中島”“天真爛漫な松嶋”という、コントラストのいいコンビという印象に変わりました。特に松嶋さんは、目を見開いて食い入るように話を聞きながら、時にはじけるように豪快に笑って、あわてて手で口をふさいでいた姿が今も印象に残っています。

 後にコンビは解散しましたが、松嶋さんの輝きは増し、天真爛漫さはそのままに、みなさんご存じのように彼女ならではのポジションを確立しています。

 長らく会っていなかったのですが、十数年前のある日、東京の仕事から帰ってきた新大阪駅の構内で、改札から入ってくる松嶋さんと遭遇しました。私は遠目で気がつきましたが、構内にはお客さんが多くいたので、声を掛けずにやりすごそうと思っていると目が合った瞬間に「本多先生~!」と構内に響き渡るような声で手を振り、目深にかぶっていた帽子をとって「お疲れさまです。ごぶさたしてます!」と駆け寄ってきてくれました。「ごぶさた。大活躍やな」と言うと、「ありがとうございます!(これから)東京ですか?」「帰ってきたとこ、東京?」「はい、これから行ってきます。うわ~うれしい!」と話していると周りに人の輪ができていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  4. 4

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」