「昇也は何をやっても器用にこなします。ただ、それで終わって欲しくない」

公開日: 更新日:

 5月半ば、昇也の真打ち披露興行を見るため、浅草演芸ホールの夜席に出かけた。平日で雨天にもかかわらず、大入りである。昇也が入っていた若手落語家のユニット、成金のメンバー9人が、日替わりで出演していることもあるのだろう。

 中入りの後、恒例の披露口上だ。幕が上がると、昇也と同時昇進の春風亭柳雀をはさんで、昇太、鯉昇(柳雀の師匠)、協会幹部の桂米助、桂竹丸らが並ぶ。司会は笑点メンバーの桂宮治とあって、まるで大喜利のような雰囲気である。

 しかし、師匠の昇太はあくまで真面目に口上を述べた。

「昇也は非常に器用で、何をやっても器用にこなします。ただ、それで終わって欲しくない。もっと実力を出してもらいたい。先が長い商売です。お客さまには末永く応援していただきたく存じます」

 深々と頭を下げた。お辞儀をしたまま聞いていた昇也は、さぞや感慨深かったろう。続いて竹丸が、「先輩を先輩と思わないヤツです」と笑わせてから、「達者な男なので、必ずや落語界を背負って立つものと期待してます」と結んだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末