テレ朝「電脳ワールドワイ動ショー」はココが画期的 初の“考える”国際情報番組

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「世界の注射の瞬間」というテーマでは、各国の子どもたちの痛がる映像が続いた後、日本では1988年まで集団予防接種で注射器を使い回していたため、B型肝炎が40万人以上に広がったと教える。

「世界の激安グルメ」では、極貧国バングラデシュの15円、ウズベキスタンの40円の屋台メシの映像が流れ、世界各地で広がる飢餓・餓死のなかでの飽食ニッポンのフードロスに目を向ける。

NHK番組や池上彰特番とは視点が違う

「国際情報番組ではNHKの『国際報道2022』や池上彰の特番などがありますが、これらは各国のトップの動静や出来事から、社会や政治など全体状況を上から見て解説する鳥瞰図の番組です。これに対して、『電脳』は市井の人々の喜怒哀楽や街ネタから、各国の“もう一つの現実”を視線を下げた虫瞰図で見せる。そこからコメンテーターたちが日本と結び付けて、今度は“日本の現実”を考えさせるという、かなりハイレベルな番組ですよ」(ある外交評論家)

 勝負は映像だが、ここにも手抜きがない。ワイドショーでは同じ映像が何度も使われるが、小峠も言うように、「この番組で見る動画は見たことのないものばかり」なのだ。

 4月から1時間枠に拡大したが、ただ、次々と20本以上も映像を見せられると、さすがに後半はお腹いっぱい。30分枠でよかったのではないかな。

(コラムニスト・海原かみな)

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