著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

研究費も滞在費も、自腹を切ってでもやるヤツがホンモノの議員だ

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 蒸し暑い夜が始まった。戦争のせいでこの物価高だ。ガソリンが1円でも安いところを探してたら、待ち合わせの喫茶店に寄るのが遅れてしまい、うまそうなランチのナポリタンを食べる暇もなくなり、損した気分だった。

 冷コ(と言っても通じないのでアイスコーヒーと言い直し)で一息ついてから駐車場に戻ったが、25分で900円も取られる始末。東京都内に住んでるのがアホらしく思った。仲間に「ウクライナよりマシですよ」と慰められたが、一日中、気分が悪かった。

 参院選が近い。野党たちは「消費税下げる」「廃止だ」と言い立てるが、与党が過半数を割ってしまうぐらいの選挙ができるのか。どうも頼りない。かつての東大や日大の「全共闘」じゃないが、全野党共闘会議でも結成して、本気で消費税を下げてみろ。国民全員を喜ばせてみろ。それが国会議員の役目だ。

 月に100万円支給されていた、領収書不要の「文通費」も誰かが騒いだだけだ。4月に「調査研究広報滞在費」と厚かましい呼称に変えただけで国会を閉じた。何が調査研究だ。秘書にさせたらいいんだ。そのために秘書も月給取ってんだろうが。議員給料はボーナス合わせて年に2200万円、所属党から組員手当までもらってやがる。全部、国民が払ってやってる。

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