著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

若井小づえ・みどりさんとの思い出 「嫁にもぉーてぇ~!」「おきがーるに!」が有名

公開日: 更新日:

 私がプロの漫才作家になった1984年当時、長い下積み生活がウソのように人気絶頂を迎え、今いくよ・くるよさんに迫る勢いで花開いた人気女性漫才コンビが若井小づえ・みどりさんでした。小づえさんの「嫁にもぉーてぇ~!」「おきがーるに!」などのギャグも有名でした。

 たまたまNGK(なんばグランド花月)の舞台袖で見ていた時に「嫁にもぉて!」の後に客席から「もーたるぞ!」と声がかかり、「誰や誰? いまもーたる言うたん誰?」「誰でもええがなネタせんかいな!」と止めるみどりさんを無視して声をかけたお客さんを探し出し、「オジンやんか! この際なんでもええわ、もぉーてぇ~!」と大爆笑になったことがありました。

 大胆な言動と派手な衣装とは裏腹に“自称”あがり症で「私、あかんねん本番が始まったらええねんけど、それまでむちゃくちゃ緊張するんよ」といつも袖でガチガチになっておられた印象が強く残っています。

■「ごめん! 言うてもうた、条件反射や! 堪忍!」

 サービス精神も旺盛で漫才番組のオープニングで出演者が居並ぶ際にお客さんから「小づえちゃ~ん!」と声がかかると、あとでネタの中で使う「嫁にもぉーてぇ~!」「おきがーるに!」というギャグを惜しげもなく連発されるので、ある日の収録で「オープニングでギャグは言わないでください」「わかった、ネタでウケへんもんな、大丈夫!」。それが舞台で居並んだ瞬間「小づえちゃ~ん!」と声がかかると思いきり「嫁にもぉーてぇ~!」「おきがーるに!」。舞台袖に戻ってこられて私の顔を見るなり手を合わせて「ごめん! 言うてもうた、条件反射や! 堪忍!」と大恐縮していましたが、それがまた“小づえちゃん”らしい表情でもありました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」