著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

若井小づえ・みどりさんとの思い出 「嫁にもぉーてぇ~!」「おきがーるに!」が有名

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 91年に惜しくも解散され、それぞれの道を歩まれ、98年の年末、仕事の打ち上げ中に、くも膜下出血で帰らぬ人となられたことが残念でたまりません。漫才を書かせていただく機会はありませんでしたが、何度となく番組でご一緒し、スタッフにもいつも腰が低く、笑顔で接してくださる姿が思い出されます。

 みどりさんとは30年以上も前、たまたま家が近く、夕飯時に「作りすぎてん、食べてくれへん?」と突然手作りの絶品おかずを持ってきてくださったり、帰りが同じ時間になると「アンタも乗り乗り!」とタクシーに便乗させていただいたり、公私ともにお世話になりました。みどりさんは料理上手で、電子レンジを使わず、いつも食べる前に調理し、おだし類もインスタントは使わない、男性の胃袋をわし掴みにして嫁に行きそうな方で、「あの忙しいスケジュールでどう工夫されているんだろう」と感心していました。

 解散後は別コンビを経て、吉本新喜劇でなくてはならない貴重な“大阪のおばちゃん”を演じ続けて、はや15年。スタッフにも腰が低く、いつも笑顔で接してくださいますが、仕事となると「これはこっちの方がええんちゃう?」とご自分の意見もハッキリ言われ、いったん納得されたら、かなり無理な注文にも「よっしゃわかった!」と必ずやってくださる、さっぱり、はっきり、すっきり“男前”のみどりさん。

 昨年の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」では小椋くま役を元気に演じられていました。これからもまだまだお元気で楽しい舞台を見せてくださるでしょう。

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