NHK大河「鎌倉殿の13人」アッと驚く最終回…義時は惨殺され、八重は生きている?
アッと驚く最終回
ちょっとネタバラシをすると、政子は病身の義時に「あなたは上皇様を島流しにした大悪人です。私は身内を追いやって尼将軍に上り詰めた悪女。これからは争いのない世が来るわ」と言い放つ。闇落ちした義時をバトルロイヤルの地獄から救うため、暗殺者トウ(山本千尋)に殺害を命じるのかもしれない。アガサ・クリスティはポワロシリーズ最終話で、連続殺人を食い止めるために、ポワロにサイコパスを殺させる。三谷が参考にしたのはこっちかも。
その政子役の小池栄子は番組宣伝で、「口があんぐり。想像だにしてなくて。そこの最初に携われるんだということで、役者冥利に尽きます」と気になることを話していた。どうやら、大河ドラマとしては初めての何かが仕掛けられているらしいのだ。
「義時の死後、政子はこの国の最強権力者になります。そして、病床で3代目執権の義時の長男・泰時に、『争いのない世こそ、鎌倉殿の恩に報いる道』と諭したといいます。大河ドラマのラストは、主人公の大往生や新たな門出がお約束ですが、今回は脇役の政子の死で終わるということかもしれません。たしかにこれは初めてです」(前出の放送作家)
もうひとり気になるのは、義時の最初の妻の八重(新垣結衣)である。川で溺死したことになっているけれど(第21話)、義時は遺体を見ていない。だれかに助けられ、どこかで生きていたということはないか。運慶が彫った阿弥陀如来坐像を見た義時が、「妻の顔を思い出しました」とつぶやく場面があった。阿弥陀如来はすべての衆生を極楽浄土に導く仏だ。義時の死の際に八重が現れるというのはどうだろう。三谷大河は何でもありだ。
(コラムニスト・海原かみな)