「SWAのメンバーは創作の刺激になってますし、新作派の後輩たちには背中を押されてる」
今年は昨年に続き謝楽祭が開催されるので、「労りの男」が見られるかも。
「どうしようかと考えてます。同じパフォーマンス系でも、(三遊亭)白鳥さんの怪しげなタロット占いなんか、楽そうだし、物販の方がいいかもと。そこで、『ノンパワーストーン』と称して、変わった石を売ろうと考えてます。パワーストーンじゃない、伊豆の海岸で拾ってきた、普通の石に僕が何か書くだけなんですけど(笑)」
彦いちは落語協会の理事なので、イベントを盛り上げようという気が十分うかがえる。
この数年、やま彦、きよ彦と、2人の弟子が入門した。
「弟子を持ってみて、いかに面倒なものか、よくわかりました。こんなことまで教えないとできないのかと。やま彦に『コーヒー入れて』と頼んだら、コーヒーの粉をお茶っ葉みたいに急須に入れてお湯を注ごうとしたので驚いた。フィルターを使って入れるのを知らないんですから」
近頃、弟子を持った落語家から、似たような話をよく耳にする。
「おまえたち、大丈夫かと心配になりますよね。でも、考えてみたら、僕も前座時代、木久扇師匠を心配させていたのかも知れません」