フジ月9「教場0」でもハッキリ…木村拓哉ドラマは共演女優陣に支えられている
彼女たちと絡んで初めて“一本調子の芝居”が映える仕掛け
「HERO」(フジ系)の検察事務官役の松たか子(第1期)と北川景子(第2期)、「グランメゾン★東京」(TBS系)のオーナーシェフ鈴木京香、「Beautiful Life」(TBS系)の常盤貴子もステキだった。伝説のヒットドラマ「ロングバケーション」(フジ系)だって、結婚式当日に婚約者に逃げられたアラサーの山口智子がいなければ、「ロンバケ現象」は起きなかった。映画では「マスカレード」の長澤まさみら、いずれも主演クラスの女優ばかりだ。
「表情が乏しく、セリフをボソボソしゃべるキムタクばかり見せられたら、ファンだってさすがに退屈するでしょう。多くのシーンが、まず女性側がちょっとオーバーめにセリフを言ったり演技して、?これにキムタクが反応して初?めてお芝居になるんです。女?優さんたちに助けられてキムタクドラマは続いている、といっていいんじゃないでしょうか」(前出の放送作家)
「教場0」は謎解きは陳腐で、キムタクも傲岸なだけで少しも敏腕な刑事に見えない。そこを引き立てる新垣結衣、白石麻衣の演技が見どころとなろう。
gooランキングに「木村拓哉と共演した最高のヒロインランキング」というのがあって、1位は杉咲花。アクション漫画「無限の住人」の映画版で、キムタクの不老不死の侍に用心棒を依頼するヒロインを演じた。キムタクはミスキャストという評価だったが、杉咲はよかったということなんだろうね。
(コラムニスト・海原かみな)