北公次がジャニーズ性加害を訴える“肉声ビデオ” 暴露本に関わった村西とおる監督が発売の動き
ジャニーズはメディアを牛耳ってきた
この日のことは写真週刊誌「FOCUS」(88年4月15日号)が記事にしている。ジャニーズ事務所は「彼女の告白は事実無根」と憤慨し、その場にはAのファンクラブの女の子数人を待機させ、ジュリー社長の「みんな入って」の指図で乱入、「ウソつき」呼ばわりしたという。これに対して監督はひるむことなく「無礼者」と一喝。
その場には出版社幹部も立ち会っていて「メリーさん、困ります」と言ってなだめたそうだ。
この押し問答は2時間近く続き、張り込んでいた「FOCUS」は関係者が本社に出入りする様子を写真に収めた。掲載したのはA、村西監督とBの写真だった(この生々しいやりとりは監督の有料記事「note」参照のこと)。
「ジャニーズは二言目にはスキャンダルを報じるなら、ウチのタレントを出さないというやり口でメディアを牛耳ってきたわけです。Bの時には大手出版社まで巻き込んで好き勝手放題だった。私はこんなことを許してはおけないと思った。北公次の暴露本『光GENJIへ』に関わったのもそれが根本でした」(村西監督)
もし当時の北の声を聞いたら、性加害を「知りませんでした」と言ったジュリー社長はどう思うだろうか。
(峯田淳/日刊ゲンダイ)