小池栄子は“ホームドラマの女王”だ 会話劇受難の時代に「コタツがない家」ヒットの予感
とはいえ、山下氏は小池主演の「コタツ」は、たとえセリフ量が多くても「つい見ちゃう」ドラマになるのではないかと感じているそうだ。
「どこの家庭でもある“小さなこと”が積み重なっていく王道のホームドラマ、ホームコメディーです。そのぶん、セリフの面白さと役者の演技で視聴者を引っ張っていかないといけないので、このシンプルさは役者さんにとってもプレッシャーなはず。会話の応酬で、セリフ量が膨大。ひとつテンポが狂えば台無しになる危険性もある中、主演の小池さんは決してそうはさせない。夫役の吉岡秀隆さん、父親役の小林薫さんらの演技の凄さも堪能できるのがいいんです」
ある脚本家も「正味50分間があっという間にすぎていくドラマ」と絶賛しつつ、こう続ける。
「かつてグラビアクイーンとして名を馳せた小池さんですが、このドラマを見る限り、今後は“ホームドラマの女王”として君臨するのではないでしょうか。昨年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条政子を演じた時も、今回の『コタツ』でも、決して力まず自然体な演技が魅力。プラス、コメディーセンスもピカイチですから、今後も重宝されないワケがない」