亀梨和也×山下智久の再タッグは? “修二と彰”から19年…「Destiny」と「ブルーモーメント」で見せた成長曲線
「修二と彰」から19年、亀梨と山下の現在地
2005年のドラマ「野ブタ。をプロデュース」(日本テレビ系)をきっかけに結成された「修二と彰」から約19年。KAT-TUN・亀梨和也(38)と山下智久(39)が、4月期民放ゴールデン・プライム帯連続ドラマのメイン級キャストでそれぞれ話題をふりまいた。
2人は2017年にもドラマ「ボク、運命の人です。」(日テレ系)で共演し、「亀と山P」名義で活動。山下が20年に旧事務所を退所した際、当時予定していた2人のドームツアーおよびアルバム発売が中止となっていた。
しかし、今年2月、Instagram生配信で2人は約4年ぶりに共演。同月に行われた亀梨の誕生日のソロイベントにも山下が登場し、ミリオンヒット曲「青春アミーゴ」を披露するなど、「修二と彰」、「亀と山P」の盟友2人が再び熱い交流を見せた。
亀梨は4月期春ドラマ「Destiny」で、主演の石原さとみ(37)の相手役を担った。このドラマ放送直前には、22年に亀梨がWOWOWで主演を務め、逃亡する死刑囚という難役をこなした連続ドラマW「正体」が「Netflix日本Top10」で1位となるなど、役者としてもあらためて注目が集まったのだ。
「Destiny」トンデモ展開でも説得力
「Destiny」では、初回から大学時代の回想で、田中みな実(37)演じる同級生が事故死する衝撃展開。そこに亀梨演じる元恋人の野木真樹や、石原演じる西村奏の父の死も絡むなど、大きな話題に。
真樹の失踪から2人は再会し、奏は現在の婚約者との間で揺れ動く。検事である奏と放火事件の被疑者となった真樹が対峙する長尺の取り調べシーンも見ごたえがあった。
そこから人たらしの真樹らしく、“一緒に逃げよう”と2人で逃避行に出るなど、ありえない展開ながら、ちょっと悪い色気を醸し出す真樹に頼まれたら断れないだろうと思わせる説得力もあった。
見逃し配信では、初回再生回数がテレビ朝日ゴールデン・プライム帯史上最高記録となる440万回を突破し、全話累計再生数が2500万回を記録(ビデオリサーチ算出。以下同)。TVerお気に入り登録数でも、最終回放送時点で120万を突破するなど春ドラマで断トツ1位となった。
また、平均世帯視聴率は全話平均で7.4%と春ドラマの3位につけている。最終回は最高の8.3%を記録した(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下、同)。
なんだかんだで多数の視聴者が“完走”
その肝心の最終回では、すでに分かっていることだらけの真相が、再度明かされるだけとやや肩透かしになったが、毎話、大きく引き付ける展開と演出で考察が繰り広げられ、なんだかんだ最後まで見た視聴者が多かったようだ。
物語の主軸はあくまでも主演の石原だが、検事であるはずの彼女を大きく揺さぶる“魅力的な真樹”を、亀梨がしっかりと演じたこともその要因となっていた。
「ブルーモーメント」惜しかった点
一方、山下は4月期春ドラマ「ブルーモーメント」(フジテレビ系)で5年ぶりの民放連ドラ復帰となった。1、2話こそ平均世帯視聴率8%台と堅調な滑り出しながら、9話までで全話平均が6.7%と苦戦を強いられた。
ただ、山下自身は気象学の天才である気象庁気象研究所の研究官・晴原柑九朗という役柄を、自らのオーラと力強い眼差しで最大限に表現している。
ドラマ「ブルーモーメント」の問題は、1つ目に、やはり災害に際しての人命救助で、要救助者に対し直接的に手を施せる医師やレスキュー隊員と違い、晴原の“指示を出す人”の側面が強すぎた。
次に、晴原という人物にまだ感情移入できていない早い段階で、晴原が属する特別災害対策本部「SDM」の別のメンバー1人1人にスポットを当てすぎて、主人公がかすんでしまった。
そして、ヒロイン・雲田彩の新米研究助手という初々しさを出すために新進気鋭の出口夏希(22)を起用しているが、「Destiny」の“石原さとみ×亀梨和也”ほどには強いシナジーは生まれなかった。
「ブルーモーメント」はあくまでもSDMのチームとしての一体感を強調していたので仕方ないが、出口演じる雲田がいまいち何をしているのか分からない回も多かった。
亀梨と山下の再タッグはある?
また、本筋は大災害からの救助のはずが、海難事故を扱った回では現場の船のシーンが無く音声のみで描かれるなど、予算の厳しさがはっきり分かってしまうことも多々もあり、主演の山下にはどうにもならない問題もあった。
ただし、見逃し配信で300万再生を記録し、9話放送時点でTVerお気に入り登録97万を記録するなど、山下が持つ求心力は証明されており、「コードブルー」の続編や、山下の新たなヒーロー像に期待が持てる結果となった。
春ドラマを賑わせ、良好な関係にある盟友同士の亀梨と山下。過去に二度、「修二と彰」、「亀と山P」でタッグを組んだ2人が、将来的に再タッグを組むこともありえなくはないだろう。
(こじらぶ/ライター)