西田敏行さん、ピーコさんの死去めぐる“憶測”がSNSに拡散…根拠なく「コロナワクチン説」が流れてしまう事情
ちなみに西田さんは過去に「肺炎球菌ワクチン」のCMに起用されていた。このことを根拠にする投稿も多数みられたが、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザ予防接種を受けていても、「新型コロナワクチン」を接種しない人はいる。
■「陰謀論を組み立てるには適しています」
そもそもこうした陰謀論的な投稿はコロナ禍から多く見られるようになった。ITジャーナリストの井上トシユキ氏がこう分析する。
「陰謀論的な投稿が増えたベースとして日々の報道に対するマスコミや政治家への不信感があります。契機となったのが新型コロナウイルスで、当初中国の武漢で発生したと報じながら、『マスコミの追及が弱い』『政治家が中国に忖度している』といわゆる嫌中韓のネトウヨと呼ばれる層から、攻撃の象徴テーマになってしまいました。個別の事案ではなく、ウイルスは国民全体に関係するテーマなので、話題性もあって陰謀論を組み立てるには適しています」
もっとも、新型コロナワクチンの副作用による死亡や後遺症が認められているケースはある。関連死や後遺症については検証や補償は当然だが、一方で、「接種したら3年で死ぬ」や「マイクロチップが埋め込まれている」などの突拍子のないものまで、医療従事者を名乗る人々が拡散するのは不思議だ。