芸人の在り方を計らずも指し示す バッテリィズ・エースのピュアさ
「……もうちょっとわかりやすく言ってくれへん?」
(バッテリィズ・エース/フジテレビ系「ボクらの時代」2月9日放送)
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昨年の「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)で準優勝に輝いたバッテリィズ。審査員のオードリー若林が「ワクワクするバカが現れた」と評したように、ボケ担当エース(30=写真左)の強烈なキャラクターで一気にブレークを果たした。
そんな彼を同い年で東大王の伊沢拓司は冒頭の番組で、漫画「寄生獣」のミギーや同じく「デスノート」のリュークに例え、「常識的な観念は持ち合わせてるけど、常識的な知識だけがない人」と評す。さらに「iPhoneみたいな存在」だという。
世の中が求めることに合わせる対策型の自分に対して、iPhoneやエースは、やりたくてやったこと、つくったものが、そのまま世間の需要を生んでいくタイプなのだと。それを一生懸命聞いていたエースが返した一言が今週の言葉だ。
エースは「天然ボケキャラ」というより、「ピュア」と言った方が正確だ。「エース」という芸名の名付け親でもある先輩、ニッポンの社長・辻も「キャラを作ってない。というか作れない」(テレビ朝日系「証言者バラエティ アンタウォッチマン」25年2月11日)と言う。