中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体
「舞台が鎌倉、小泉さんの役柄がドラマのプロデューサー、その友人も音楽プロデューサーと、雑誌の編集者。これって、1980年代後半~90年代前半の“トレンディードラマ”にある要素です。会話のテンポやノリもそうだし、トレンディードラマの骨格の上に成り立っているから、“かつての若者”にとっては今でも“トレンディー”に受け止められるのではないでしょうか」
■「バカリズムさん脚本のドラマがそれに近いものを感じます」
劇中の「あるある」と「ありえない」、「お約束」と「意外性」、そのバランスが「岡田惠和さん脚本の真骨頂です」と亀井氏はさらにこう話す。
「最近で言うと、バカリズムさん脚本のドラマがそれに近いものを感じます。ただ、岡田さんの脚本はファンタジーの中にも“考えさせる”割合が多いのと、伏線と回収の巧みさが加わります。たとえば第3話で初回の“エロ本号泣事件”を回収しつつ、冒頭の小泉さんのセリフにあった“キャッチボール”を終盤の中井さんと三浦友和さんのキャッチボ—ルにつなげたあたり。《うまい!》と思ったのは僕だけではないはず」